大手芸能プロダクションの人との会話②
先日、大手芸能プロダクションの方とお話させていただく機会がありました。地方アイドルの将来について質問させていただきました。
「 “地方アイドル” というカルチャーと業界がなくなるということは、しばらくは考えられないだろう」と仰っていました。しかし、「ただし・・・」と言葉を続けました。
「 “地方アイドル” というカルチャーのピークはコロナ禍前で、今そのパワーが落ちている」とのことです。
地方アイドルの数は男女ともコロナ禍の影響を受けて、一時減少しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の収束 (実際は収束していないかもしれませんが) 後、再び増加の傾向にあります。
ところが、お客さんの数は、それに比例しては増えていません。一部ではコンセプトカフェなどの業態に男性客が流れてしまい、アイドル現場に戻ってこないと言われています。
同時に「歌やダンスのレッスンがないコンカフェのほうが楽」ということで、コンカフェで働くことを選択する女の子たちも増えたようです。
結果、アイドルライブイベントの集客数は相対的にコロナ禍前より少なくなっている傾向にあります。
「お客を集められるグループ」が似た集客力を持つグループとイベントを開催し、イベント自体の総合的集客力を維持しよとしているのは、こういう背景があるからです。
また、大人数で活動を始めるグループよりも1~4人程度のグループが増えつつあります。
さらに短期間で活動を休止するグループが増えていることも最近の特徴です。理由は様々なようですが、セルフプロデュースのグループが増えていることにも関わりがあるかもしれません。
この様に「ステージに立つ側」と「客席で観る側」それぞれに「地方アイドル」というものの価値観の変化が起こっていることは間違いがないようです。
ここには、アイドル事務所やプロデューサー・運営が、「ステージに立つ人たち」に「何のためにアイドルをやっているのか」という「動機や目的」をちゃんと提供できているのかという問題の提起があります。
そして、「観客」が「何を求めてアイドル現場」に来ているのかという「厳しい現実」からも目をそらしてはいけないようです。
続く
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