◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 百五十八通目『飽きさせない』
人は「飽き」ます。
どんなに楽しいものでも飽きます。どんなに美味しいものでも飽きます。どんな気持ちよくても飽きます。どんなに美しくても飽きます。どんなに見事でも飽きます。
ヒトの脳はそのように出来ているからです。
理由は「慣れ」です。最初はどんなに刺激的でも、同じ刺激が繰り返されると、脳は反応が鈍くなり、新鮮さを失って飽きを感じるようになります。
また、心理学的には、ヒトは新しい情報や経験に対して好奇心を持ちます。それによって学習と適応が進みます。しかし、新しい刺激が不足すると心理的な飽きが生じるのです。
もし、君を推してくれるファンや常連さんが、君から離れていくようなことがあれば、その原因のひとつが「飽き」である可能性があります。
簡単に言えば、「飽きられちゃった」のではないのですか、ということです。
注意しておいて欲しいことがあります。もし、お客さんやファンから「今日も安定していましたね」と言われたら要注意です。
「時代」や「環境」や「流行り」は、どんどん進んでいきます。変わっていきます。流れていきます。
その「時代」の中で「安定」しているということは「止まっている」ということです。そして、「時代」に「置き去り」にされているということです。すなわち、「君は遅れていっていますよ」ということなのです。
つまり、「安定しているね」は「退化していっているよ」と同義なのです。
アブないです。マズいです。危機的状況です。
なので、そうならないように君は毎日、「進化」や「新化」や「変化」しなければなりません。
せめて今週のパフォーマンスは先週より「進化」したものにしましょう。何かを先週から変えましょう。そのためには毎回、「課題」を設定し、それをクリアする習慣を身に付けてください。
そうしないと「今週も先週と同じ印象のパフォーマンスだぁ」とファンに思われてしまいますよ。「変化」がないとファンは、やがて「飽き」ます。そうすると君のパフォーマンスにお金を払うより、別の人を応援したほうが良くなってしまいます。
ファンの気持ちを汲むこと。常連さんに「新化」をみせていくこと。客席のお客さんを飽きさせないこと。
常に意識していないと、知らないうちに君のパフォーマンスはマンネリ化していくので注意が必要ですよ。
以上
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 百五十七通目」は2025年1月22日の記事
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 百五十九通目」は2025年2月5日の記事