大手芸能プロダクションの人との会話①
先日、大手芸能プロダクションの方とお話させていただく機会がありました。全国ネットのテレビ番組や映画で活躍する俳優、タレントを擁する会社の人です。
関西と名古屋を訪れ、地方アイドルのライブ現場をいくつか視察してきたとのことでした。
地方アイドル業界のトレンドについて、関西も名古屋も似た傾向にあると教えてくれました。
「二極化が進んでいる」と仰っていました。
「お客を集められる力のあるグループがブッキングされるイベントと集客力の弱いグループが集まるイベントの両極端に分かれてきている」のだそうです。
「お客を集められるグループ」は似た集客力を持つグループとイベントを開催し、イベント自体の総合的集客力を維持しようとします。一方、そういうイベントには参加させてもらえない「集客力の弱いグループ」たちは同じ程度のグループと集まって入場者数を維持し、なんとか会場を押さえようとしています。
それぞれにイベント開催が出来ているので、成り立っているように見えますが、ひとつ問題があります。
お客さんの「回遊」が起こりにくいという問題です。それぞれにお客さんは来ているので短期的には成立しているのですが、「いつも同じお客さんが来ているだけ」という状況になっており、新しいお客さんの流入が起こりにくくなっているのです。このままでは、長期的には「イベントの疲弊」が懸念されます。
コロナ禍前はそれぞれのイベントの中間に位置するイベントがあり、小さなイベントからアイドルやグループが育ち、中間クラスのイベントへの参加を経て、大きなイベントへの昇格という構図がありました。
しかし、両極化が進んだことによって、アイドルやグループとそれを応援するファンの「ステップアップ」が生まれにくい状況になっているのです。
実際、新しいグループは生まれてきてはいますが、「成長する前に活動を休止する」ケースが目立つようになっています。
アイドルライブイベントの二極化が、今後どのようになっていくのか注視しなければならないのです。
続く
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