男装グループのダンスの方向性
北京オリンピックで活躍する日本人選手の姿が毎日テレビ中継されています。フィギュアスケート男子では、鍵山優真選手が銀メダル、宇野昌磨選手が銅メダルを獲得しました。
惜しくも4位入賞の結果となった羽生結弦選手も回転不足でありながらも世界で初めてクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)が認定されました。「報われなかった」と羽生選手は言いましたが、「挑戦し続けた姿」に感動した人は多かったと思います。
フィギュアスケート男子の演技を見ていて思い出したことがあります。5年ほど前のことです。スペーズが歌・ダンスのレパートリーを増やして、外部のイベントに積極的に出るようになっていた頃のことです。
スペーズが出演したイベントの共演者に男性アイドルグループがいました。彼らのステージを見て痛感したことがあります。
「ああ、力強さでは男性に勝てない・・・」と。
男装であるスペーズは、女性アイドルグループとは「振付」の方向性が違います。女性っぽいダンスは「架空の男子キャラ」にはまったく相応しくありません。したがって、振付制作時には女性らしい動きを排除しています。
必然的にダンスは男性グループのそれに近づいていきます。しかし、男性グループのダンスを目の当たりにした時、「決定的な違い」を見せつけられました。それは男性ならではの優位な点です。
「筋力の違い」です。大きな動きと物理的に制御できる筋力で表現できることの幅が女性のものとは、どうしても差があるのです。でも、これは仕方がないことです。
そのためメンバーに求めたのは、「表現力」と「正確性」です。これらは男性であろうが女性であろうが関係なく磨きがかけられます。
日々の稽古の成果もあり少しずつではありますが、スペーズのダンスの質は向上していると感じています。もちろん、まだまだではありますが。
北京オリンピックのフィギュアスケートを見ていて、もうひとつ思いました。男性と女性の共通した動きで構成しながらも (もちろん男性、女性での技の役割の違いはありますが・・・)、ダイナミックでありながらも正確性が重要な種目があります。「ペア」です。日本が団体戦で銅メダルを得た競技です。
「ペア」のように息の合った、表現力豊かなダンスが出来れば、男装のグループは、もうひとつ上のステージに必ず上がれると信じています。スペーズは「挑戦し続け」て、みなさんに感動を提供したいと思っています。
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