「ダイナゴヤ」の実は・・・①
2021年6月に発表したスペーズの楽曲「ダイナゴヤ」の話です。この曲、実はスペーズがスーパー銭湯「湯~とぴあ宝」(名古屋市・南区) のステージに上がったことが誕生のきっかけになっています。
スペーズが「湯~とぴあ宝」の1階にある食事処「おたから亭」で単独ステージを務めたのが2019年9月と2020年1月です。スーパー銭湯の飲食施設なので入浴目的で訪れた幅広い年齢層の人たちがステージをご覧になります。お年寄りからパパ、ママそして小さなお子さんまでが対象となります。
そういう客層がターゲットですから、初めて見るような男装グループのオリジナル曲ばかりを演奏しても受け入れてもらえないだろうと考えました。
セットリストには広く認知されているだろうと思われる歌謡曲、J-POPのヒットソングを数曲組み込みました。その中に昭和のムード歌謡曲の代表曲のひとつである「星降る街角」( 敏いとうとハッピー&ブルー ) がありました。ある世代の人たちにとってはカラオケスナックで歌う定番ソングとしてお馴染みの歌です。
スペーズのメンバーは誰一人としてこの歌を知りませんでしたが、カバー曲のひとつとして、この曲を歌唱しました。
「男装のグループが昭和のムード歌謡を歌う」。見たことがない景色がそこにはありました。とても新鮮に感じました。スペーズのパフォーマンスのひとつとして「あり」と思いました。
スペーズのパフォーマンスの新しい引き出しとして考え、少し年上のお客さんを新規に獲得するツールとして「昭和ムード歌謡」は有効かもしれないという仮説を立てた訳です。
スペーズには、ひとつの矜持 (きょうじ) があります。「余所がやっていないことに挑戦する」というものです。
「男装」だけでなく、「アイドル」としても「ムード歌謡」のオリジナル曲を歌っているグループは稀有でしょう。例があるとすれば、歌謡コーラスグループの「純烈」くらいになってしまうと思います。
「昭和ムード歌謡」にインスパイアされた楽曲「ダイナゴヤ」は、こうして誕生したのです。
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