“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十一通目『アドバイスをもらっただけで満足していないか』
◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十一通目『アドバイスをもらっただけで満足していないか』
活動を続けていく中で、君は先生や先輩、あるいは業界の関係者の方々から、たくさんのアドバイスをもらう機会があると思います。
時には厳しい言葉に落ち込んだり、時には新しい視点に目から鱗が落ちたりすることもあるのではないでしょうか。
しかし、ここで一度、胸に手を当てて考えてください。
君はアドバイスをもらった「瞬間」に満足してしまっていませんか?
大前提として、覚えておいてほしいことがあります。
「アドバイスは魔法ではありません」。
どれほど素晴らしい実績を持つ先生や、第一線で活躍する先輩から言葉をもらったとしても、「それを聞いた瞬間に」君のスキルが飛び級で上がるわけではありません。言われただけで、途端にできるようになるなんてことは絶対にないのです。
アドバイスとは、例えるなら「教科書」のようなものです。
学校の教科書をペラペラと読んだだけで、次の日のテストで満点が取れるでしょうか? 取れるわけがありませんよね。
教科書を読んだあとに、自分で何度も問題を解き、間違えたところを繰り返し練習し、どうすれば覚えられるか工夫し、時には成績の良い友達の勉強法と比較して研究する。そこまでの泥臭いプロセスを経て、初めて「自分の実力」になります。
アドバイスも全く同じです。
もらった言葉を基にして、自分で繰り返し練習し、どうしたら形になるかを工夫し、他人と比較して研究すること。これが絶対に不可欠なのです。
アドバイスをもらうと、それだけで一歩前進したような、不思議な全能感を覚えることがあります。「できるようになった気」になってしまう。これは非常に危険な落とし穴です。
もし、君が誰かからアドバイスをされた時に、心の中でこう思ったら要注意です。
「あ、それ、色々な人から言われる」
もし、この言葉が口から出たり、頭をよぎったりしたならば、それは君の成長が止まっていることを知らせる「黄色信号(危険信号)」です。
色々な人から同じことを言われるということは、裏を返せば「前の人にもらったアドバイスを、君がまだ何一つ実践できていない(身につけられていない)」という証拠に他なりません。厳しい言い方をすれば、せっかくの時間やアドバイスを、ドブに捨ててしまっている状態です。
同じ指摘を何度も周りにさせているうちは、君は一歩も前に進んでいません。「知っている」ことと「できる」ことは、天と地ほどの差があるのです。
「何者かになれる人」と、「有象無象のまま終わってしまう人」の差は、才能の差ではありません。「アドバイスをもらった後の行動の差」です。
優秀な人は、アドバイスをもらったらその日のうちに試します。次のレッスンまでに、泥臭く形にしてきます。だから、次に会った時には「もうその先のアドバイス」をもらうことができる。そうやって加速度的に成長していくのです。
君が本気で上を目指し、誰かの心を動かす存在になりたいのであれば、アドバイスをもらって満足するだけの「評論家」になってはいけません。
アドバイスは、もらったらすぐに実践する。
その言葉を自分の血肉にするために、今日から誰よりも体を動かし、頭を使い、工夫を重ねてください。君の行動が変わることを、期待しています。
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十通目」は2026年6月17日の記事
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十二通目」は2026年7月1日の記事
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