“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十通目『伝わらなければ意味がない』
◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十通目『伝わらなければ意味がない』
君が君なりに色々考え、工夫していることはよくわかっています。演技のプランを考えたり、キャラクターの設定を作り込んだり、歌に感情を乗せようとしたり、自分らしい個性の見せ方を研究したり。
その努力は決して無駄ではありません。
でも、それって、お客さんに「伝わっている」という手応えはありますか?
どれだけ素晴らしいアイデアでも、どれだけ戦略を練ったキャラであっても、お客さんに伝わらなければ「ないのと同じ」です。
自分の中では「ここが見せ場だ」と思っていても、お客さんに気付いてもらわなければ見せ場にはなりません。
自分では「感情を込めて歌った」と思っていても、お客さんに届いていなければ、それはただ歌っただけになってしまいます。
自分は「こういうキャラだと受け取めてほしい」と思っていても、お客さんに、「そういうキャラ」だと思ってもらえていなければ、ただのひとりよがりでしかありません。
重要なのは、「自分が何をやっている」かではなく、「相手に何が伝わっている」かなのです。
そのために必要なのが「客観性」です。
オススメの方法があります。
自分のパフォーマンスを動画で撮影し、それを誰かと一緒に観るという方法です。
ここで大事なのは「誰かと一緒に」という部分です。
動画を一人で観るだけでは不十分なのです。なぜなら、人は誰でも自分自身に対して主観というフィルターを持っているからです。
自分が頑張ったことは誰よりも知っています。自分が苦労したことも自分が一番 知っています。自分が何を表現しようとしたのかもわかっているはずです。
なので無意識のうちに、「ちゃんと伝わっているはずだ」と思い込んでしまうのです。そして本当に見なければならない問題点を見逃してしまうのです。
人は思っている以上に自分に甘いのです。だからこそ、自分以外の目が必要になるというわけです。
動画を必ず誰かと一緒に観てください。そして率直な意見を聞いてみてください。
「何を表現したかったのかわからなかった」
「そこが見せ場だとは気付かなかった」
「思ったより表情が変わっていない」
「どういうキャラなのかブレていてわからない」
そういった意見をもらうこともあるでしょう。耳の痛い言葉もあるかもしれません。
でも、それこそが成長の材料なのです。
しかも動画という証拠を見ながら話しているのだから、言い訳はできません。
「そんなつもりじゃなかった」ではなく、「そう見えてしまうんだ」という事実と向き合ってください。
そして、その事実こそがお客さんの目線に最も近いと受け止めるべきです。
大切なのは、「自分で考え、工夫すること」、そして、「その工夫が本当に伝わっているかを確認」すること。
この二つは必ずセットでなければなりません。考えるだけでは足りません。工夫するだけでも足りません。伝わるところまで持っていって、初めて表現は完成するのです。
君がお客さんに「届けたいものは何」なのでしょう。
その答えを持っているなら、次はこう自分に問いかけてください。
「それは本当に伝わっているのだろうか?」
君の成長のきっかけは、きっとその問いの先にあるのです。
以上
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二十九通目」は2026年6月10日の記事
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三十一通目」は2026年6月24日の記事
0コメント