日常と地続きな「男装」
「スペーズの男装」は、「ライフスタイル」や「カルチャー(文化)」と地続きな「男装」であることを意識しています。
スペーズのメンバーは、ウィッグもカラコンも装着していません。なので、そのまま街に出て行っても、風景に普通に馴染んでしまうでしょう。
つまりスペーズの「男装」は、「日常」と地続きな「男装」なのです。
これには理由があります。
スペーズは将来、メディアで活動できる才能を発掘、育成することを目的のひとつとして作られたプロジェクトです。「男装アイドル」で終始することが目標の団体ではありません。
「歌唱」や「ダンス」だけで、メディアで活躍することはもちろんできますが、それ以外に「タレント」や「俳優」として活動することも視野に入れています。
「アイドル」として活動する場合は、どうしても「年齢」を意識しなければなりませんが、「タレント」「俳優」は年齢の制限なしに活動できます。長く芸能の世界で仕事をしていくことが出来ます。
なかでも「俳優」として仕事をすることを考えた場合、日常と地続きな「男装」のほうが様々な「役」を演じる上で都合がよいのです。
ウィッグやカラコン、メイクでアイデンティティを確立してしまうと、活動に制限がかかります。カラコンを取った瞬間、「君、誰?」となっては困るからです。
ただ、「日常と地続きな男装」であることの弱点もあります。
「派手ではない」ということです。
「派手だったり」「ファンタジック」な路線に進めば、セグメントされた客層に強くアピールできます。ビジネスの戦略としては非常に有効です。ターゲットは狭まりますが、マーケットの深堀りができますので、顧客の単価が高くなります。
一方、スペーズが目指している方向は「広い」のですが、「浅い」市場なので顧客単価は低めになるはずです。
しかし、スペーズは「男装」を「生活の一部」だったり「多様性の文化のひとつ」と捉えていますので、広がるには時間がかかることを覚悟しています。
だからといって「派手さ」や「ファンタジー」にスペーズが向かえば、「男装」は商売のためのただの「コンテンツ」になってしまうでしょう。
お客さんに「夢」や「喜び」を提供するという点では、「男装パフォーマンス」は「エンターテインメント」であることは否定しません。
しかし、スペーズは「男装」をビジネスのための単なる「コンテンツ」として消費するつもりはありません。スペーズは多様性の時代の中で「男装」を「生活様式」「ファッション」「カルチャー」「自己表現方法」として世の中に広めていくことができればと考えています。
スペーズは今後も「日常と地続きな男装」を目指して活動していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
以上
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