“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 七十二通目『君に足りないもの』


◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 七十二通目『君に足りないもの』


 「こんなに頑張っているのに、どうして自分はもう少し上のランクにいけないのだろう」と思っている君。

 それは「君に足りないもの」があるからです。


 では、「足りないもの」は何だと思いますか?


 答えは極めて簡単です。

 「君が逃げているもの」の中に「君に足りないもの」があるのです。


 人はよほど困窮していない限り、現状を維持しようとします。ちょっと努力すれば、もう少し上にいけるのがわかっていても「わざわざ困難に向かっていく」ことはなかなか出来ないのです。


 『「困難」は「希望」の手前にしかないのです。そういうものが目の前にあったなら幸せだと思ってください。でも、大体の場合は、そういうものがあったら尻込みしたり、ちょっと手をつけただけでダメだ、無理だ、と思って挫けてしまうのです。』


 そういう人はしょせんは「普通の人」どまりなのです。他人を笑顔にする「芸能の仕事」には向いていません。



 「君が逃げているもの」の中に「君に足りないもの」があるのですが、逃げている以上、「それ」は決して手に入りません。



 そして、「それ」以外にも「君に足りないもの」があります。


 「勇気」、「覚悟」、「粘り強さ」です。


 そもそも君にはこの3つが足りていません。

 だから、「困難」から、いとも簡単に逃げてしまうのです。

 「挑戦し続けようという勇気」、「辛くても何かを得ようという覚悟」、「自分が決めた期間くらいは継続しようという粘り強さ」。そういったものがまったく足りていないのです。


 「困難」を回避する際、どんなに立派でカッコ良く聞こえて合理的な理由があったとしても、修飾する言い訳をはぎ取って見れば、「怖気づいただけ」だということが第三者からは丸見えなんですよ。


 結局は『居心地のいい自分だけの寝床で、夢のキャンディーを舐め続けたいだけ』なんじゃないかという話です。他人から干渉されず自分だけのルールで生きていくほうが自分が傷つくこともなく、楽に過ごせていけるに決まっていますから。

 結局は、そういう選択をしてしまうことが「自分の甘いところ」だということから目を背けてしまっているということに早く気が付いて欲しいです。


 しかし、「逃げてしまうこと」を責めはしません。なぜなら、「人は現状を維持しようとする」生き物だからです。


 それでも、「違う。そんなことはない」と君が言い切るなら、1年後でも2年後でもいいので、もう一度この手紙を読んでみてください。

 その時、きっと「自分のランクがそれほど上がっていないこと」に、君は愕然とするはずです。



 そんなことにならないように君が「自分に足りていないもの」に早く気が付いてくれることを期待しています。

                                                以上


「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 七十一通目」は2023年5月24日の記事

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 七十三通目」は2023年6月7日の記事

男装パフォーマンスユニットSPADES

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