5類の春。チャンスとリスク
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけについて、政府は5月8日に今の「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行する方針を決定しました。
また、感染対策として推奨されている屋内でのマスク着用も、屋内、屋外を問わず、着用を個人の判断に委ねることを基本にするよう見直し時期を検討していく考えを示しました。
さらにイベントの収容規制を事実上解除することになりました。会場でのマスク着用は引き続き求めるとした上で、満席で大声を出して応援したり声援したりすることが可能となりました。3年にわたるコロナ対策の転換が加速されています。
待ちに待った「春」なのかもしれません。イベント関係者や運営者、アーティスト・アイドルにとっては約3年の不自由な表現活動から解放されると思う人が多いでしょう。歓迎する観客もたくさんいるはずです。
入場制限のない会場でコール&レスポンスが自由となれば最大限のパフォーマンスができるとパフォーマー側は考えるのではないでしょうか。
やっと訪れた「チャンス」と受け取る運営やアイドルはいるに違いありません。
しかし、一方で「リスク」と感じる人もいるのです。
「5類」移行を拡大解釈してマスクを付けない観客や出演者が増えるかもしれません。ライブハウス側も主催者も大声ありだからとモッシュやダイブを解禁するかもしれません。
でも、新型コロナウイルスが「なくなった」わけではありません。
ホールや出演者控室では感染のリスクは高まります。アイドルをやりながら学校に行っている人や仕事をしている人はいます。そういう人は身の危険を感じざるを得なくなります。なぜ、こんなリスクにさらされなければならないのだろうか、と。
ついには「ここが潮時」とステージから降りる決意をするひとつのきっかけと考える人が出てくるかもしれません。
新型コロナウイルス感染症、「5類」への移行。意外かもしれませんが、残念なことに実は良い事ばかりではないのです。
以上
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