“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 四十通目『自分が演 (や)るつもりで観る』

◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 四十通目『自分が演 (や)るつもりで観る』


 君は誰かの舞台を観る時に「どういうつもりで観ている」のでしょうか。


 好きな俳優さんが出ている演劇やテレビドラマ、尊敬する監督が撮った映画、目標とする歌手のライブ。そういったものを「ただのお客さん」として「見て」いたりしないでしょうか。


 君が芸能の世界と関係のない一般の人ならば、「好きなように」見ればいいと思います。でも、芸能の世界で何かを表現して、お客さんに何かを伝えたいというパフォーマーであるならば、そういう鑑賞の仕方をしていてはいけません。


 すべてのエンターテインメントを常に「勉強」のつもりで観ないとダメです。


 俳優さんが、歌手が、ダンサーが、監督が、脚本家が、すべてのキャストやスタッフが、「何を」「どんな方法で」「どのようにして」「伝えようとしているか」を「自分はあんな風に出来るだろうか」「自分だったらどうするだろうか」という見方で観なければなりません。

 そういうふうに観ていると「自分でも出来そう」とか「うわ、難しい」とか「ああ、なるほどそういう手があるのか」とか「どういうふうにやっているんだろう」とか「これは思いつかなかったな」とか、色々な「気づき」を得ることができます。


 自分のお金を払って観たりするになら、一般人と同じように、ただ「楽しい」とか「感動した」とか言ってないで、「勉強になりました」と言えるような鑑賞をしましょう。「授業料」を払って観ていると考えるようにしてください。


 すべてのエンターテインメントを「勉強」のつもりで観る習慣を身につけましょう。「自分が演 (や)るつもりで観る」ことは自分の芸を磨くうえで大切なことです。

                                                 以上




「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 三十九通目」は2022年10月12日の記事

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 四十一通目」は2022年10月26日の記事

男装パフォーマンスユニットSPADES

名古屋・栄を拠点に活動する「男装」のパフォーマンスユニット。 歌・ダンス、芝居、お笑いと幅の広いジャンルで活動しています。 キャッチコピーは「あなたの夢を叶えます」。