「当たり前を疑う」と「ラジオ体操」はこうなる
小学校、中学校と義務教育で教わった「ラジオ体操 第一」。ほとんどの人は今でも、この体操が出来ると思います。軽快な音楽とともに発せられる号令に合わせて手足を伸ばし、広げ、曲げます。私たちはラジオ体操の動きが体に染みついているので、号令に従うように体を動かせます。
ところで、あの「号令」。もし、ラジオ体操を「知らない」人が、「号令に合わせて体操しなさい」と言われたら、果たして、私たちが知るような「体操」になるのでしょうか。
2022年 7月 17日 (日)の定期公演「スペーズワンマンショー 95 納涼編」@ ROXX栄 (名古屋・栄) では、そんな「ラジオ体操」の「当たり前を疑って」みました。
元々は「ワンマンショー 納涼編」では、「夏っぽいコトをネタにしよう」というコンセプトがありました。甚平は以前も着たから今回は「作務衣」を着ようとか、夏の恒例だった「コワイ話」を久しぶりに復活させようとか、夏の自由研究に子供は「電話相談室」を今でも使うのだろうかとかです。
そういった案のひとつとして出てきたのが「ラジオ体操」でした。早朝、公演や神社に集まってラジオを前に体操をする。夏休みの期間中、通って、スタンプカードにハンコをもらい、皆勤賞や参加賞をもらう。そういうのって、今でもあるのでしょうか。
「納涼編」の冒頭は「セミの鳴き声」から始まって「ラジオ体操」をやろうと構成が決まりました。
当初、3分間、真面目にラジオ体操をやろうとメンバーは考えていました。
「さて、それって面白いのだろうか ?」
数年前のスペーズだったら、普通にラジオ体操をやっていたと思います。しかし、「コロナ禍でも経験を積んできたスペーズのことだから、なんか仕掛けがあるんだろうな」とお客さんは期待するんじゃないのかな、という話になりました。
じゃあ、どうしよう・・・
というコトになったので、「当たり前を疑ってみました」。
ラジオ体操の号令には誰しも何の疑問もなく従っています。でも、本当にそういう動きしかできないの? と疑ってみたのです。
試しにメンバー全員に、「習った体操は忘れて、号令の指示だけ聞いて体を動かしてみて」とお願いしました。
号令に合わせつつも、自由な発想で体を動かすと、「ああ、そういう動きも号令のとおりだね」という体操になったのです。メンバーもお互いの動きを見て大笑いです。
「いきなり!! ラジオ体操第一」が誕生した瞬間でした。
「当たり前を疑ってみる」。クリエイティブな発想を求められる時に大事な視点を提供してくれる「考え方」のひとつです。
以上
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