“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二十七通目『メンバー間の格差』

◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二十七通目『メンバー間の格差』


 特にグループに所属していると、時に「メンバー間の格差」に悩むことがあるかもしれません。

 ありていに言えば「ファンが少ない」「収入に差がある」という悩みです。

 これは、「悩むこと」ではありません。「悩む」のではなく「立ち向かわなければならない君の重要課題」なのです。


 芸能の世界は、そもそも「競争」の世界です。強者は上に行き、弱者は篩(ふるい)落とされる。当たり前のことです。

 君は、それを分かっていて、この世界に入ってきたのではないですか?


 ファンが少ない。太客 (自分に対してたくさんお金を払ってくれる人) がいない。だから、歩合制の収入が少なく、他のメンバーと生活レベルに差がある。

 

 仕方がないです。人気商売ですから。「自分」が商品なのですから、商品価値を高める努力をしないといけないですよね。誰かが自分の価値を高めてくれるのを待っていてもいいのですが、そんな都合の良いことはなかなか起こりません。


 「自分の商品価値」は自分で高めるのが一番だと思います。


 今、グループの中で「格差があるな」「自分は低い位置にいるな」と思っているかもしれませんが、それは「そのグループの中だけの話」ですよね。

 君がいるグループが、どの程度のランクのグループなのかはわかりませんが、芸能の世界では「上には上がいる」のが当たり前です。

 今いるグループで自分が「下」と思ったところで、「自分が所属しているグループ」の「上」には、さらに「上」がいるのですよ。

 そんなところで「ああ、格差があるな。自分は下だな」と悩んでいるようでは「先はない」ということをわかってほしいです。


 「メンバー間の格差」に悩むヒマがあるくらいなら、「上には上がいるんだから、いつかそこにたどり着いてやろう」と思って、「自分の商品価値」を高める努力と工夫をしてください。


 芸能の世界というのは、そういうところです。

                                                 以上


「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二十六通目」は2022年7月13日の記事

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二十八通目」は2022年7月27日の記事

男装パフォーマンスユニットSPADES

名古屋・栄を拠点に活動する「男装」のパフォーマンスユニット。 歌・ダンス、芝居、お笑いと幅の広いジャンルで活動しています。 キャッチコピーは「あなたの夢を叶えます」。