「男装」と「メジャー」の間の見えない壁
世間にはたくさんの「男装さん」がいます。特にSNSが発展してからは、「男装」として自分を表現する人が急増したと思います。
ところが、いまだにメジャーシーンで活躍する「男装さん」はいません。「ああ、この人知ってる」と言われるような人がいないのが現状です。不思議でなりません。
国内で男装アイドルの第一人者といえば「風男塾」です。2007年に「中野風女シスターズ」を母体に「腐男塾」として生まれ、2011年に「風男塾」に改名。その後、複数の男装グループのプロジェクト「dreamBoat」の中核として現在も活動しています。
この15年間、「風男塾」を超えるブランドは誕生していません。しかし、同時に「風男塾」在籍者、卒業者を含めてメジャーシーン (特にマスメディア) で、誰もが名前を知るほど有名になった人がいないのも事実です。
歌って、踊って、お芝居をすることもある「風男塾」。どうして、メジャーな男装さんが世に出てこないのか。不思議です。謎です。
色々な「仮説」があると思いますが、結局は「実証」しなければならない話です。たぶん、「壁」があるのだと思います。「今までの男装」では「超えられない壁」が。
「風男塾」をマネても、「風男塾」を超えることはできないでしょう。「風男塾」は揺るぎないブランドだからです。
でも、「風男塾」を超えるのではなく、「風男塾」と違う売れ方をすることは可能かもしれません。
「風男塾」とは違う何かで、ユーザーのニーズを満たせば、マスメディアで活躍できる道はあるように思っています。
だから、スペーズにはひとつの矜持 (きょうじ) があるのです。「なるべく余所がやっていることはやらない」。逆に言えば「余所がやっていないことに挑戦する」というものです。
「風男塾」とは違うことを。他の男装グループがやらないことを。みんながやっているからと言って、それが正しいと思いこまないこと。
「男装」と「メジャー」の間には、何か「見えない壁」があります。何かが違うのでしょう。今までの「男装」とこれからの「男装」では、求められるものが何か違うのだと考えています。
きっと、スペーズは、その「何か」を見つけ出し、「見えない壁」を乗り越えるでしょう。「男装」が、もっともっと「普通のカルチャー」になる日がくるはずです。その時にはスペーズの中から「ああ、この人知ってる」と言われるタレントが出てきていることでしょう。
以上
(文中敬称略)
0コメント