“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十二通目『「盗む」という「学び方」』
◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十二通目『「盗む」という「学び方」』
職人や芸能の世界には「盗んで勉強しろ」という指導があります。
親方や先生、先輩の言動を観察し、真似ることで学習せよということです。手取り足取りそして口伝で教わったり、マニュアルを見て覚えたりするのではなく、技、技術、知識、行儀、礼儀、常識、ルール、要領などを経験者・熟練者の様子を「見て習得せよ」ということです。
稽古場では指導者が生徒に教えられることには限りがあります。一から十まで全部を丁寧に教えてくれることは、まずありません。生徒が複数であれば先生の目の届く範囲には限りがありますし、レッスンの時間も無限にあるわけではありません。
現場では関係者、共演者など多数の人と関わらなければなりません。その中で誰が誰とどんなふうに接しているかを君は観察すべきです。そして、どういう振る舞いをすべきかを学習しなければなりません。現場では、君がどう振る舞うべきかを誰かがいちいち教えてくれるとはかぎらないからです。
「学び」の場は稽古場だけではありませんし、教えてもらうことだけの「学び」では、まったく足りません。すべてのことを「見て習得」してください。「いつでも」「どこにでも」、君を成長させる「大事なこと」が溢れています。
どんどん「盗んで」勉強してください。
以上
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十一通目」は2022年4月13日の記事
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十三通目」は2022年4月20日の記事
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