“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十一通目『間違いを認めることのリスク』

◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十一通目『間違いを認めることのリスク』


 ステージ上で自分の間違いを軽々しく認めてはいけません。それは自分の価値を下げる行為です。


 もし、ギャラをもらって仕事をしているならば、その対価に値しないと自分で言っているようなものです。観客から料金を頂戴しているのであれば、その料金は頂けませんと白状しているのと同然です。


 そんなことをしてはいけません。クライアントや主催者や運営会社が眉をひそめるはずです。


 例えば、歌やダンスを間違えたときに「しまった」という表情をしたり、「間違えた」ということを誤魔化すように笑ったりすると、お客さんに「あ、今、間違えたんだな」と悟られてしまいます。

 また、芝居などでセリフを飛ばしたり違う段取りを行った場合、芝居の後で「失敗しました」とか「間違えました」とわざわざ白状して謝る必要はありません。(ただし、お客さんに伝えなければならない「重要事項 (クライアントの宣伝とか)」を間違えたときには「訂正」は必要ですが・・・)

 

 「申し訳ない。間違えました!!」と白状する。


 こんな行為が、「しょうがないか」と 許されるのは大御所だけです。


 「間違えました~」と言っても揺るがないほどの不動の地位に君がいるなら、それは言ってもいいかもしれません。むしろ「へー、あの人でも間違えることがあるんだね」とそれはそれで価値として認められるでしょう。


 しかし、君が「まだまだ駆け出し」という芸能人であるならば、ステージ上での間違いを軽々しく認めてはいけません。

 一番いいのは、「間違えないこと」。次には「間違えても上手にごまかせるようになること」です。

                                                 以上


「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十通目」は2022年4月6日の記事 

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 十二通目」は2022年4月14日の記事



男装パフォーマンスユニットSPADES

名古屋・栄を拠点に活動する「男装」のパフォーマンスユニット。 歌・ダンス、芝居、お笑いと幅の広いジャンルで活動しています。 キャッチコピーは「あなたの夢を叶えます」。