令和dan-C (レイワダンシ) の可能性

　ジャニーズ事務所の「Hey! Say! JUMP」が結成されたのは、平成になってから十数年後のことです。メンバー全員が平成生まれであることが、名前の由来です。当時、元号の名を持つアイドルの登場というのは、なかなかの衝撃でした。　

　元号が平成から新しいものになれば、きっと新しい元号の名前を持つグループが誕生するのだろうな、と想像していました。ならば、どこよりも早く新元号の名前を持つグループを作ったらどうだろうと考えたのが、「令和dan-C (レイワダンシ)」企画です。

　「dan-C」は、「dance (ダンス)」と「男子」をかけたネーミングです。漢字表記にすれば「令和男子」なのですが、スペーズのメンバーで編成するユニット内ユニットなので、「男子」と表すわけにはいきませんから、「dan-C」と表記しました。

　新元号を歌詞に歌いこむ歌の曲調は、70年代のディスコミュージック調にしました。時代がリセットされるので、いずれ古い流行が復活するのだろうなと想像したからです。「令和dan-C」のレパートリー「令和ディスコ」、「令和フィーバー」は、いずれもディスコミュージックです。

　「令和dan-C」の衣装は「スペーズ｣の衣装とほぼ同じです。が、青い羽根のストールを首に巻いているのが「令和dan-C」です。

　「国内で一番早く令和の歌を発表」する座は、他の2組のアーティストに譲ることになりましたが、その2組のグループと同じ「発想」であったことについては、少し自慢ができると思います。着眼点は悪くなかったなということです。

　2019年4月1日に新元号「令和」の歌を発表した3つのグループのうちのひとつが男装パフォーマンスユニットだというのは「新時代」にふさわしいと思います。

 　「なるべく余所がやっていることはやらない」というスペーズらしい企画です。

　「令和ディスコ」、「令和フィーバー」ともに、なかなか能天気な歌です。新型コロナウイルス感染症が収束していない今、披露するのがためらわれるほど明るい楽曲です。しかし、いつの日にか、なんの遠慮もなく「令和dan-C」がパフォーマンスをする時には「令和曲」の新曲を発表することになるでしょう。

　早くその日が来ることを祈りたいと思います。