約半世紀の時を超えて
それは突然、テレビから流れてきました。
男性整髪料のCMで懐かしい曲が使われていたのです。歌詞の一部はCM用に書き換えられてはいるもののキャッチーな合いの手とメロディは原曲そのままです。
今聴いても新鮮なその楽曲は1979年から81年のわずか2年間しか活動していないグループの「デビュー曲」です。
この曲の起用には背景があります。2024年に海外のインフルエンサーが動画のBGMに、このグループの「3枚目のシングル曲」を使ったところ、「ナニこの曲!?」「新鮮!!」「カッコイイ!!」とバズったのです。世界中でこの曲を使った動画が広がり、2025年5月にはTikTokの関連動画の総再生数が20億回を突破しました。
今回のCMでの起用はうなずけるものがあります。
「ファルセットボイス」の男性リードボーカルと疾走感のある「ホーンセクション」。そして古代ローマや北欧のバイキングをモチーフにした金銀ギラギラの「派手な衣装」は、当時の音楽シーンに衝撃を与えました。
このグループのシングル曲は、オーディオメーカーや時計メーカーのCMに次々と器用され注目を集めました。
しかし、卓越した演奏技術を持ちながら、派手な衣装でダンスを踊り演奏する「エンタメ性に富んだステージパフォーマンス」は当時では極めて珍しく、一部のファン以外には、単なるイロモノとしか認められませんでした。
結果、6枚のシングルと6枚のアルバムを発表し、最後は武道館で解散ライブを行い、その活動に終止符を打つことになったのです。
時代を先取りしすぎていたと言われる伝説的なブラスロックバンドです。
実は、スペーズは、このグループの影響を強く受けています。
特に男性整髪料のCMで使われている曲は歌詞カードを見るとすべてカタカナで表記されています。全編ファルセットボイスのこの曲の歌詞を表現するのにピッタリなのです。
一度聴いたら忘れられないその中性的な歌声は、どこか「男装パフォーマンス」グループと通じるものがあります。
スペーズがアイドルイベントへ出演するようになった2017年の「第2章」以降、楽曲のタイトルのすべては「カタカナ」です。「漢字でもひらがなでもアルファベットでも表せない曖昧さ」がカタカナにあることは、このグループから学んだことです。
また、その頃のスペーズの楽曲の基本はファンクロックです。それもこのブラスロックバンドがファンクを基調にしていたことに影響を受けています。
スペーズの楽曲制作を依頼した作曲家・コウケツトモヒデさんと出会い、彼がファンクミュージシャンであったことは必然といえる幸運な偶然だった思います。
その当時はイロモノと言われたとしても、半世紀近くの時を超えて、その存在を評価されるグループ。とてもうらやましいです。
後世にまでその存在が語り継がれるようなグループ。スペーズもそうなりたいと考えています。
以上
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