アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二通目『今いる環境で100%の君になれ』


◆アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百二通目『今いる環境で100%の君になれ』


 「今よりランクが上の環境に行きたい」

 そう考えている君に質問します。

 「君は今いる環境の中で100%を出していますか?」


 君が「もっと上のランクに行きたい」、「もっと大きいステージに立ちたい」、「もっとレベルの高い人たちと一緒にいたい」「もっと条件の良い環境で勝負したい」と思っているということは分かっています。


 でも、ひとつ確認したいことがあります。

 それは、今いる環境で君は「100%の君」になれているか、ということです。


 今の場所で自分のすべてを出し切れていない人が、今より上の環境に行って輝けるということがあると思いますか?


 上のランクの環境というのは、「今の環境でやりきった人間」が行く場所です。

 君は、今いる場所で「十分に稽古していますか?」「何度も同じことを指摘されていませんか」「自分の役割を理解していますか」「ファンを増やす行動を毎日していますか」「君は君の所属するコミュニティの中で間違いなくトップクラスにいますか」「君のSNSのフォロワー数はさすがですねといわれる数字ですか」「言い訳をしていませんか」「君は君の先生に追い付けていますか、もしくは超えていますか」そして「“そこまでやる?”ってところまでやっていますか」


 このどれかに対して「ああ、自分は甘いな」という自覚がある場合、君が延びないのは、「今の環境が悪いから」ではないのです。


 君は、「今の環境を使い切れていない」ということになります。


 つまり、ランクアップできない理由を「環境のせい」にしているだけです。そうすれば「自分を傷つずに済む」からです。


 そんな状態の君が、ランクが上の環境に行ったとしても、いきなり「人気者になったり」「売れたり」「才能が開花したり」することはありません。

 なぜなら、上の環境に行けば行くほど、お客さんから「求められるレベルは高く」なりますし、「競争は激しく」なりますし、「ライバルもより強敵」になります。

 「今のままの君」で通用するわけはありません。敗れてボロボロになることは目に見えています。


 芸能の世界を舐めないでください。君が向かおうとしている世界は、そんなに甘いものではありません。


 君が本気で「上」を目指すなら、まず今日、そしてこの場所で「100%の君」になりましょう。それしかないのです。


 「出し惜しみをしない」「気分が乗らない日でも最低限のことはやる」「誰も見ていないところで一番汗をかく」「小さな舞台でも大きな舞台と同じ熱量で立つ」「反省を重ね必ず改善する」「同じミスを繰り返さない」「チャンスを自ら取りに行く」


 こういうことをコツコツと積み重ねて、今の場所で誰から見ても「トップクラス」になった時に、君の目の前には自然と「上のクラスへの道」が開けてくるはずです。


 まずは、今いる環境で君は「100%の君」になってください。

                                                以上



「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百一通目」は2025年11月26日の記事

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百三通目」は2025年12月10日の記事

男装パフォーマンスユニットSPADES

名古屋・栄を拠点に活動する「男装」のパフォーマンスユニット。 歌・ダンス、芝居、お笑いと幅の広いジャンルで活動しています。 キャッチコピーは「あなたの夢を叶えます」。