鈴川 彰「スペーズに入って初めてビビッときた瞬間」
現在はフロントスタッフとして後進の育成とスペーズのクリエイティブを担当している鈴川 彰に質問しました。「スペーズに入って初めてビビッときた瞬間」はどんな時ですか?
〇鈴川 彰
「ビビッときた」が「手応え」という意味だと解釈するなら、それは2020年頃のことだと思います。
僕のデビューが2017年、外部出演が多くなったのが2018年、そして、かつて「100人計画」を行ったのが2019年。
当時、外部の演劇団体などから声がかかるメンバーも居る中、僕は僕なりに頑張っていたと思いますが、なかなか結果を出せずにいました。歌もダンスも、決して褒められたものではありませんでした。
そんな中、2020年にコロナ禍になりました。プライベートの時間に余裕が生まれました。平時よりも練習の時間が多く取れるようになったのです。さらにはダンスの先生である歌劇団ロジエさんに通常の稽古時間以外でも指導いただく機会を得られました。
この頃、スペーズのメンバーの大半が、なかなかライブに出られなくなっていました。
新人を率いてライブに出る、セットリストを考える、MCを考える、スペーズ以外の楽曲のレパートリーを増やす、外部出演での枠を有効に利用するために「漫才」を考える……
これまでみんなで考えてきたことが、全て自分が主体となって考えないといけない状況になりました。
「自分が頑張らないとスペーズが無くなる」という危機感がありました。
ところが、ちょうどこの頃からです。お客様や先生に「パフォーマンスが良くなったね」と言われるようになったのです。
練習時間が増え、責任が増したことが、自分のパフォーマンスの質を底上げしたのかもしれません。
最初は「誰からも必要とされていないかもしれないけれど、ステージに立ちたいからここにいよう」と思っていました。そんな自分が、「ここにいることが受け入れられ始めているのかもしれない」と思えるようになったあの頃が、自分にとっての「ビビッときた瞬間」だったのだと感じます。
以上
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