鈴川 彰「なぜ男装パフォーマーになったのか」
「なぜ男装パフォーマーになったのか」を2023年4月23日(日) 、定期公演「スペーズ ワンマンショー 105 鈴川 彰、高月 圭 卒業編」で現役のステージパフォーマーを引退した鈴川 彰にも聞いてみました。
鈴川 彰は現役を引退した後は、デザイナーとしてスペーズのクリエイティブ制作を担当しています。時に稽古場に立ち寄って後進の指導にも当たっています。
〇鈴川 彰
もともと男性アイドルもののアニメやゲームに触れる機会は多い方でした。そして、それを見たり、追体験するだけではなく、自分でリアルに感じてみたいと思うようになっていました。
芸能の世界は、辛いことや苦しいこともあるでしょうが、努力が報われた時にはとても幸せで達成感があるのだろうな、と想像していました。
最初は小さな事務所に入って男装アイドルグループの一員として活動していました。その頃は「スペーズ」の存在は知りませんでした。
男装アイドルグループといってもダンスの先生もいなければ、ボイストレーニングもありませんでした。なんの経験もなく、充分な稽古もないのにステージに立つことになり、ただただサイドステップを踏みながら、歌うしかない状況でした。今思えばものすごいことだと思います。しかし、ほどなくしてその事務所は事実上解散となり、グループも空中分解の状態となりました。
「これからどうしよう」と途方に暮れていた時、お世話になっていたライブハウスの店長さんから「スペーズという男装のグループが新メンバーを募集している」という話を聞きました。
まずは「知る」ことからと、スペーズの定期公演に足を運びました。そして知ったのです。「スペーズ」という人たちが名古屋にいて、歌、ダンス、芝居、お笑い、色々なことをやって、お客様と一緒に楽しい時間を作り上げているということを。
「この人たちと一緒にステージに立ってみたい」
「思いついたら即行動」です。すぐにオーディションを受け、3期生として迎え入れてもらいました。
とはいえ、歌もダンスも芝居もましてやお笑いも、ほとんど経験がありません。リズム感もなく、姿勢もよくなく、自信もまるでありませんでした。
そんな自分のために先生や先輩が指導のために時間を使ってくださっていることが本当に申し訳ないとすら思いました。
しかし、そんな自分の考え方が少しずつ変わっていったのは、先輩たちの言葉や運営さん、先生方の厳しくもあたたかいご指導があったからだと思います。
その後、「スペーズのパフォーマー 鈴川彰」として、皆さんに楽しい時間をお届け出来ていたら良いな、と思いながら日々を過ごしました。
今はパフォーマーではなくフロントスタッフとしてスペーズを陰ながら見守る身ですが、「スペーズ」がより大きく輝かしい存在になることを祈っているのです。
以上
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