「自分はどのようであれば魅力的になるのか」


◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百七通目『自分はどのようであれば魅力的になるのか』


 「どうすれば魅力的になれますか?」

 この質問をしてくる君の気持ちはわからなくはありません。

 ですが、この質問に対する「正解としての答え」はありません。

 なぜなら、人によって発信できる魅力は十人十色ですし、受け取るお客の好みも千差万別だからです。

 

 ただ、ヒントはあります。

 それは「魅力的な人は、この質問をしてこない」ということです。


 「魅力」というものは、修練の産物でも、戦略的に獲得できるものでもありません。

 「魅力」とは、「ああ、この人は、自分と向き合えている人だな」と感じさせる空気のことです。

 パフォーマンスが上手いかとか、ビジュアルがいいとか、頭の回転が速いとか、華があるとかではありません。

 「自分と向き合えて」いて、その上でどのように「そこにいられる人なのか」ということです。それだけのことです。


 「自分と向き合えている人」は、自分に足りているもの、足りていないものが分かっているので、不足を補う努力をしています。「自分がしなければいけないこと」が分かっているので、他人に「どうすれば魅力的になれますか?」などと質問する時間が無駄であることがわかっているのです。


 「魅力的になりたい」

 その気持ちを否定するつもりはありません。

 でもその質問の背後にあるのは「今の自分では足りない」「何かを足せば価値が出る」という気持ちです。

 実は、必要なのは「足す」ことではなく、「削る」ことのほうです。


 「自分を守るための言い訳」「やらない理由」「できない理由を“性格”と呼ぶクセ」「自分が輝けないのを環境のせいにする考え方」


 それらを抱えたままで、「魅力がほしい」と言われても、残念ながら、世の中はそんなに甘くはありません。

 厳しいようですが、これは現場で何度も見てきた「事実」です。


では、「自分と向き合えている人」は何をしているか。

答えはシンプルです。


 「自分で決めたことから、絶対に逃げない」


 これだけです。


 「上手くいかなくても」「怖くても」「不器用でも」「遠回りでも」


 「自分で選んだ場所に立ち続けること」「自分の信じた道を歩き続けること」「突然、放り出すような無責任でないこと」


 それができる人は、どんなに未完成でも、周りの目を引くのです。


 「やる」と言ったのに「逃げる癖」がある人は、要注意です。その「癖」は早く治しましょう。



 「自分には何が足りないんだろう」

 そう思った君。

 問いを変えてみてください。

 「自分は、何から逃げ続けているだろうか」


 これはとても大事なことです。そこに気づいた瞬間から、君の「魅力」は、少しずつ生まれ始めるからです。

 完成された姿ばかりに「魅力」があるのではありません。未完成のままでも、立ち続けている姿にも「魅力」はあります。


 「自分で決めたことから、絶対に逃げない」人に「魅力」は宿るのです。

                                               以上



「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百六通目」は2025年12月31日の記事

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 二百八通目」は2026年1月14日の記事

男装パフォーマンスユニットSPADES

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