“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 八十九通目『想像しているほどは出来ていない』

◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 八十九通目『想像しているほどは出来ていない』

　歌もダンスも演技もトークも。実は君が想像しているほどは出来ていないものです。

　経験があると思います。練習中の自分の様子をビデオで録画して、改めて見返してみた時に

「思ったより、よく出来ている」と思ったことが、果たして何回ありますか?

　ほとんどの場合、「あれ?ちょっと違うな」と自分の想像を下回っていることのほうが多いと思います。

　それほどまでに「主観」と「客観」には違いがあるのです。

　自分で「出来ている」「うまくやれている」と思っていても、ほとんどの場合、「実際には出来ていない」ものなのです。

　脳内では「完璧」を再現できていても、自分の体や声は必ずしも「完璧」にコントロールできてはいません。脳内のイメージは自分の都合のいいように補正されてしまうためです。

　体や喉を動かしてしても、それは「そのつもり」で動かしているだけで、「本当にイメージと同じようには動かせてはいない」ものなのです。

　ステージの上で、どれだけ「稽古どおり100点」の出来だったと感じていても、客席からの姿は「50点」かもしれないのです。

　「主観」と「客観」には、差があります。その差を少なくするために、自分の練習中の様子を動画で記録し、何度も見返して、「差がなくなるように」工夫してください。

　先生がいる場合は、先生の動画と自分の動画を見比べて、「どこが違うか」を発見していくことも有効です。

　とにかく、「歌もダンスも演技もトークも。実は君が想像しているほどは出来ていないもの」であることを肝に銘じて精進してください。

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「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 八十八通目」は2023年9月20日の記事 

「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 九十通目」は2023年10月4日の記事