“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 五十七通目『客観視して磨く』
◆“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 五十七通目『客観視して磨く』
君がアイドルであれ、役者であれ常に自分を磨き続けなければならないことには違いはありません。ステージなどで自分を観客や視聴者に晒すパフォーマーが自分の芸を磨くうえで常に意識していなければならないのが「客観的視点」です。
稽古場では鏡に自分のダンスや演技、立ち居振る舞いや身のこなしや立ち姿や歩き方、表情を映して観察しなければいけません。その時は「自分が見る」のではなく「お客の気持ちで見る」ことが必要です。
カッコいいか、カワイイか。キマっているか、美しいか。不格好ではないか、スマートか。訴えかけてくるものがあるか、説得力があるか。。。
そういったことを鏡をとおして「客観的」に観察し、修正し、矯正し、整えなければなりません。
そういうことができていないパフォーマーは、独りよがりなだけでダサいです。実は何もカッコよくなく、ちょっと寒いカンジすらするのです。そして、そういう人は残念ながら、誰にもそのことを指摘してもらえないままの人が多いのです。可哀そうだと思います。
「客観的視点」が必要なのは「見た目」だけではありません。「演技」でも大変大切なことです。
この演技はちゃんと伝わっているか、登場人物の心理は表現できているか、観客は共感してくれるか、物語は素直に理解してもらえているか、誤解はないか、笑ってくれるか、泣いてくれるか、怒ってくれるか、震えてくれるか。
こういったことは一度「観客の立場」になって検討しないと「見えてはきません」。自分勝手な解釈や演技プランでは、同じ舞台に立つほかの役者にも観客にも何も伝わらないのです。
自分が演じている役を冷静になってお客さんの視点で見直してみてください。「ちゃんと伝わっている」と思えますか?
観客の感情を揺さぶるのがパフォーマーの仕事ですからね。
ステージに立つパフォーマーは、自分のことを「客観視」して磨かないといけないのです。
以上
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 五十六通目」は2023年2月8日の記事
「“アイドル”や“何者か”を目指す君への手紙 五十八通目」は2023年2月22日の記事
0コメント