年季を感じるステージ・鈴川 彰

 「年季を感じるステージ」を見せてくれるのは桐山 涼と高月 圭だけではありません。高月 圭と同期であるスペーズ3期生・鈴川 彰もグループの中で傑出したパフォーマンスを披露してくれています。

 

 一枚の写真があります。「瞬発力」を発揮する桐山 涼の背後に鈴川 彰が写っています。2023年1月20日(金)、オールジャンル定期イベント「情熱LIVE!! midnight編Vol.13」@ 鶴舞DAYTRIP (名古屋・鶴舞) での一枚です。


 面白いな、と感じました。涼と彰のそれぞれの「年季」が写っているな、と思いました。

 桐山 涼はもちろんリハも予告もなしの「ぶっこみ」を入れている瞬間なのですが、彰の表情に注目です。

 なんでしょう、この悪戯っ子を見守るような菩薩のような表情は。

 「ふうむ、本番中にこういう顔を見せられるゆとりがあるようになったのだなぁ」と感心します。年季のなせる技なのでしょうね。


 「表情力」。鈴川 彰の場合はステージ上で様々な表情を見せられるようになりました。これについてはここ数年で格段に成長したと思います。

 コロナ禍においてスペーズが活動を縮小せざるを得なくなった時期に鈴川 彰が柱となってスペーズのステージ活動を支えていました。

 皮肉なことにこの時の「責任感」や「場数」が、「表情力」の成長に大きく寄与したと考えられます。

 また、昨年、ケガのため存分なステージパフォーマンスを披露できなくなった時から復活した際に「ステージにいることをものすごく楽しく感じた」(鈴川 彰 談) 一瞬があったそうで、そこを境に急激に「表情力」がアップしたようです。

 

 「表情力」というのは単に「笑顔」というだけではありません。「喜怒哀楽」を表現する芝居においてもその能力は発揮されています。


 2022年12月30日(金) 外部公演「今年最後の情熱LIVE!! midnight編Vol.12& 深夜帯1周年記念イベント」@鶴舞DAYTRIP。鈴川 彰、高月 圭、猫村 百によるコント「自動車学校」。“自動車役” の鈴川 彰が “クラクションを鳴らしている”一場面。“自動車” であることに徹しています。↓


 2022年9月29日(木)、外部公演「Re:迷救。主催~先取りHalloween night!!」@ 鶴舞DAYTRIP (名古屋・鶴舞) で、メンバーはそれぞれに仮装してステージに上がりました。

 鈴川 彰が扮したのはクラウン (ピエロ)。衣装セットには赤くて丸い鼻もあったのですが、顔の筋肉を動かすと落ちてしまいます。このことはステージ上でも実演して説明していました。その表情はお客さんに大変ウケていました。

 スペーズに入ったばかりの頃は笑顔さえ満足に作れなかった鈴川 彰が、なんのてらいもなくパフォーマンスとして表情を披露できるようになったことは感動的ですらあります。↓ 


 歌やダンスは経験を積むごとに上達します。実際、1期生、3期生の歌唱力とダンスは成長しています。

 しかし、高月 圭の「統合力」や鈴川 彰の「表情力」、そして桐山 涼の「瞬発力」は場数と本人の意識と潜在的な能力の掛け算です。誰でも同じように身につけられるものではありません。一朝一夕で習得できるものでもありません。

 なので後進に引き継いだり、教えたりが簡単に出来るものではないのです。いつかはステージ上でそれらを見ることが出来なくなる日が来てしまうことが残念でなりません。

                                                以上


男装パフォーマンスユニットSPADES

名古屋・栄を拠点に活動する「男装」のパフォーマンスユニット。 歌・ダンス、芝居、お笑いと幅の広いジャンルで活動しています。 キャッチコピーは「あなたの夢を叶えます」。