夢 10年後は

 一般的には元日の夜から2日の朝にかけて見る夢を「初夢」と言います。

 皆さんはどんな初夢をご覧になりましたか?


 「夢」の話をします。とは言っても寝ている時に観る夢のことではありません。頭の中で思い描く「夢想」です。でも、どちらかと言うと「予測」に近いものです。

 男装パフォーマンスユニット「SPADES」(スペーズ)が身を置く芸能の世界、特に「アイドル業界」の「これから10年後・2033年まで」の変化についてです。

 10年後までとはいっても実際にはそれよりも早く変化は起こっていくと思いますが、これから下記の2つの「現象」が「珍しくなくなっていく」はずです。


 ・ジェンダーアイドルが百花繚乱になっているでしょう。「男装」アイドルグループだけではなく、「男の娘」アイドルグループやそれらの混成アイドルグループが複数活動し、対バンイベントも精力的に開催されているはずです。ソロで活動するアーティストも増えているでしょう。

 海外、特に東南アジアでは「ジェンダー」に対する意識や理解が日本とは比べ物にならないほど高いです。現状でも「海外」マーケットは、すでに視野に入っているはずですから、新規参入はあり得ると思います。


・「外国人アイドル」を含むグループはすでに存在します。今後は「外国人のみ」で編成したグループも誕生し、「外国人アイドル」の活動が活発になっているでしょう。欧米の人だけではなく、中国、韓国、ネパール、東南アジアの人でもローカルアイドル活動をする人が増えているはずです。留学生がアルバイト的に活動している場合もありますし、日本に働きに来ている人が複数の仕事を持つ際にアイドル活動を選択するケースもあり得ます。

 「外国人アイドル」は、最初は希少価値がありますから、ブームがブレイクするまでは日本人アイドルより「少し高いチェキ代」が設定される可能性があるでしょう。

 グループを運営する側は「海外活動」として輸出も計画するはずです。ビジネス的にも可能性はあると思います。


・上記とは別にあえて、3つ目の「現象」があるとすると「演劇するアイドル」の可能性です。演技ができるアイドルというより、演劇を主舞台とした「アイドル的俳優」がより活動の範囲を広げるでしょう。男性の2.5次元アイドルはすでに人気があります。女性も「歌やダンス」ではなく「芝居」でステージに立つアイドルがコロナ後には増えてきます。

 アイドル業界をけん引する「秋元 康」が2017年に立ち上げた「劇団4ドル50セント」がそのひな型になっていくかもしれません。


 さて、上記の「現象」は根拠のない「想像」ではありません。

 芸能のトレンドは「10年~15年」をひとつのサイクルとしています。

 ここ10年から15年の間で起こった出来事が下記です。


・2005年。「AKB48」誕生。「会いに行けるアイドル」であるローカルアイドルのひな形になる。


・2007年。クリプトン・フューチャー・メディアがボーカロイド「初音ミク」を一般向けにリリース。数年のうちに「ボカロP」たちが活躍。


・2007年。「風男塾」が中野腐男子ブラザーズ (腐男塾) として活動を開始。


10年から15年あれば「それまでの常識」が一変します。今から10年後には「ええ!? 10年前には考えられなかったよね」という状況になっていると思います。


 ところで、国連が掲げる「SDGs (エスディージーズ)」は2030年までの達成が目標とされています。新型コロナウイルス感染症との戦いが落ち着いていくと同時に「SDGs」の17の目標達成に対する動きが活発になります。

 目標のひとつには「ジェンダー平等の実現」があります。「男装」や「男の娘」がどういった役割を果たすことができるかはわかりませんが、「スペーズ」は「性差は関係ないじゃん」という「オフセクシュアル宣言」をして活動していますので、きっと誰かを「笑顔」にできると信じています。


 10年後、今と少し様子が違う世の中でスペーズが今よりも活動の幅を広げて活躍している姿の「予測」は、そんなに奇想天外なことではないと思っています。

                                                以上

(文中、著名人の敬称略)


 

男装パフォーマンスユニットSPADES

名古屋・栄を拠点に活動する「男装」のパフォーマンスユニット。 歌・ダンス、芝居、お笑いと幅の広いジャンルで活動しています。 キャッチコピーは「あなたの夢を叶えます」。