男子キャラとしての「彼ら」
外部の方と打合せをする際、スペーズのメンバーのことを「彼ら」と呼びます。男装ですから「彼女たち」と呼んでも差支えないはずなのですが、私生活には関与していないので、「彼ら」の素顔を知りません。そのため「彼女たち」という呼称がしっくりこないのです。
ステージの上では当然ですが、控え室、イベント会場では、「男子キャラを貫いてください」とメンバーにはお願いしてあります。これは日頃の稽古場でも同じです。稽古場でできていないことが本番会場でできる訳がないからです。
ほとんどのお客さんはスペーズのメンバーを「架空の理想の男子キャラ」として見てくれています。それに対価を支払って鑑賞してくれています。「夢を見ていただく」ことがひとつの仕事であるとすると、メンバーは徹底してその仕事を貫かなくてはなりません。
お客さんが求めているのが「男子キャラ」であるならば、一瞬でも「女子じゃん」と思わせてはなりません。そのため仕事場でも稽古場でもメンバーが「女子っぽい振る舞い」を見せた時には指摘するようにしています。そうしているうちにメンバーたちを「彼ら」と呼んでも違和感がなくなってくるのです。
「男子キャラ」を徹底することは容易なことではありません。「彼ら」は日々、細かなことを積み重ねて、いかにしてお客さんに笑顔になってもらおうかと工夫して過ごしています。
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